懐かしさと切なさを感じる曲
2022.8.3に櫻坂46初のアルバム「As you know?」が発売されました。
この「条件反射で泣けて来る」はそのアルバムに初めて収録される曲です。
まだセンターは発表されていませんが、誰になるのかとても楽しみですね。
また、欅坂46時代には「エキセントリック」「危なっかしい計画」「避雷針」「黒い羊」など人気曲の作曲を手がけたナスカさんが櫻坂46になってから初の楽曲提供をした曲としても話題になっています。
この曲は歌詞にそれほど謎めいた部分はありませんが、実際の「麻布十番」という地名や「ピーコック」「浪花家」というお店の名前が出てきます。それらの場所などを知ることで、歌の情景もよりイメージできると思います。
ここでは
■ピーコックや浪花家はどこにある?
■「けやき坂」「さくら坂」との位置関係は?
を中心に考えていきます。
ぜひ最後までお読みください。
歌の流れを追いながら全体のテーマを考察
久しぶりに来た「君」との思い出の場所
昔のことなんかどうだっていいのに
やけに最近 思い出すようになった
後になって振り返ると あの頃ってあれはあれで楽しかったなって
思えて来るもんなんだな
麻布十番も久しぶりで
変わったような変わってないよな…
どれだけ ここを歩いただろう 君と二人で
手を繋いだり キスもしたし ケンカもしたし 無視だってしたし…
懐かしい
条件反射で泣けて来る 黄昏の坂の途中
何で?何で?何で? 地平線へと誰かの背中が消えてくから
景色が滲んで泣けて来る 愛なんてほんの一瞬
永遠のしあわせはないんだ どんな1日も終わるように…
元気でいるか?
主人公の「僕」は最近、昔を思い出すようになり、「君」とよくデートをしていた麻布十番になんとなく来てしまいました。
「僕」と「君」はここで、2人の様々な時間を紡いできました。そんな思い出が黄昏の坂の中、思い出され涙が出てきます。
どんな1日にも終わりがあるように、幸せだった「僕」と「君」の関係も既に終わりを迎えています。今はもう「元気でいるか」と相手のことを想うしかできません。
昔の思い出を辿ってしまう「僕」
マジで好きだった 本気だった 不器用だった僕がいけないんだ
今さら気づいたって 後悔したって 後の祭り 十番祭り
こんなとこ歩いていたら ばったり君に会えるんじゃないかって
足が勝手に向いてしまったらしい
ピーコックで買い物して
浪花家でたい焼き食べて
同(おんな)じコース 辿っちゃうなんて切ないね
新しい恋も違う恋も いっぱいしたし 頑張って来たんだけど
無理だったんだ
条件反射じゃしょうがない
条件反射じゃしょうがない
自分の気持ちに抗えない
条件反射で泣けて来る 黄昏の坂の途中
何で?何で?何で? 地平線へと誰かの背中が消えてくから
景色が滲んで泣けて来る 愛なんてほんの一瞬
永遠のしあわせはないんだ どんな1日も終わるように…
元気でいるか?
2番では、どうやら「僕」が原因で「君」と別れてしまったらしいことが読み取れます。
「十番祭り」とは麻布十番で夏に行われるお祭りです。ここでは「後の祭り」との言葉遊びだと思いますが、「君」と一緒に参加したのかもしれません。
思い出を振り返りながら「君」と買い物をした「ピーコック」や「浪花家」で、つい昔と同じように買い物をしてしまいます。
「君」と別れてから別の恋も経験して、忘れようともしたようですが、「君」のことを忘れることはできなかったようです。それこそが「自分の気持ち」だと改めて気づかされます。
ピーコック・浪花家・けやき坂・さくら坂の位置は?
この歌には麻布十番にある「ピーコック」というスーパーマーケットや、「浪花家」というたい焼き屋が出てきます。
残念ながら「ピーコックストア麻布十番点」は2016年9月11日に閉店してしまっており、今となっては同じコースを辿ることはできません。2022年現在は同じ場所(麻布十番2丁目9-2)に「ピカール麻布十番店」が営業しています。
そして、そこから徒歩2分の場所(麻布十番1丁目8-14)には「浪花家 総本店」があり、こちらは現在も営業中です。
更に、この舞台となっている麻布十番は、欅坂46のグループ名の由来となった「六本木けやき坂通り」と櫻坂46の由来となった「六本木さくら坂」からも歩いて行ける距離です。
歌詞の「黄昏の坂の途中」の「坂」がこの「けやき坂」「さくら坂」のことだと考えると
「坂の途中」「地平線へと誰かの背中が消えてくから」というのは「欅坂46」「櫻坂46」の活動の途中で、卒業していくメンバーの背中を見送っていく切なさが感じられます。
「永遠のしあわせはないんだ」とあるように、グループのメンバーにも永遠はなく、必ず終わりが来てしまいます。そのことを忘れないようにしながら、今の応援できる時間を大切にしていきたいですね。
最後に
欅坂46時代の歌で地名が入っているものといえば「渋谷川」「渋谷からPARCOが消えた日」「東京タワーはどこから見える?」のように曲名にも歌詞にも地名が入っているものが浮かびます。
ですが、櫻坂46になってからの曲で地名が入っているものといえば「偶然の答え」の中の「スペイン坂」や「センター街」のように、ストーリーの一要素として登場するような歌われ方になっています。今後もそのような傾向になるのかは分かりませんが、これからも様々な「聖地」が誕生していくのかもしれません。
長くなりましたが、ここまでお読みくださりありがとうございました!
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